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  • 2011/09/20
  • BEATS GALLERY、代表okajimaxx」インタビュー




























    今年で10周年を迎えたBEATS GALLERYの代表で、自身も写真作家活動をされている岡島さん(okajimaxx)にお話を聞いてきました。独特のキャラと歯に衣着せぬ言葉で、笑いのたえないインタビューとなりました。文字にすると少しきつく見えてしまいますが、お話し頂いた言葉の端々には写真に対する真摯な思いと、表には出さない優しさが溢れていたように思いました。岡島さんありがとうございました。



    ーギャラリーを始めたきっかけはなんですか?


    10年前に仲間のカメラマンと写真展をしようってことになったんです。
    それで10年前は貸しギャラリーってそんなになかったんですよ。
    あっても敷居が高いとかメーカーギャラリーしかなくて、
    そしたら誰かが「喫茶店の壁貸してくれる」とか「通天閣の2F壁面やったら貸してくれるで」とか、でも僕はそんな所に写真を飾るのは絶対イヤだったんですよ。
    それならいっそスペースを借りてしまったほうがいいと思って、BEATS GALLERY を始めたんです。

    ーそれが10年続くって凄いことですよね


    いや、もういつでもやめたい気持ちですよ。
    でもやめたいと思うから続くんですよね。
    気負って大切にしようとしすぎると挫折するからね、夢が美しすぎてとか。
    だからもう痰壷みたいなもんだと思ってるから、そう思うと結構続くもんですよ。

    10年やってると昔はやっぱりとんでもないやつとかが居たりしてね。
    そうそう、プリントを百枚以上展示するとか言って、それはものすごい量ですよ
    それをね、五寸釘で直接打つって言う訳ですよ。それも4ヶ所!
    搬出した後は、もう壁が穴ぼこだらけになってて、なんかもう逆にかっこいいなって思いましたね。

    最近は色々とギャラリーも出来て、展示の方法とかでも皆大分経験値が上ってて、
    額装はこうする、パネルはこうする、とかいろんな情報が出回って、
    似ている展示方法とかも多くて、それはそれでちょっとつまらないんだけどね。

    ーやはり写真の内容とかも変わってきましたか?


    う~ん、どうなんでしょうね、やっぱりいい意味でも悪い意味でも洗練されてきていて、
    とんでもないやつ、とんでもない写真が無くなってきているかなと思う。

    デジタルが出回ってきて、途端に誰でも写るようになった、平均値が上ったというか。
    ポジフィルムなんてなかなかちゃんと写らないでしょう?
    デジタル化(スキャンを含む)してからは、自分でコントロールできるようって、
    それなりのモノを作れるようになってるんですね。
    昔だったらクリーニング屋さんでやっている様な同時プリントに出すと、
    (10年前頃はクリーニング屋や本屋や文房具屋などで同時プリントを受付しているところが多くあった)
    何コレ!?みたいな色で、それを大伸ばししたらもうそれは最悪でしたね。

    今は写真の全体のレベルが向上しているから、誰でも撮れるし、家庭用プリンターでも綺麗に出せる。反対に写りすぎるから、銀塩とかトイカメラの描写が面白かったりするんでうしょう。

    ーそういう状況の中で、「おもしろい人出て来てほしい」というのはありますか?

    今はみんな横並びすぎだし、仲が良いじゃないですか
    写真はそもそも1人でやれるから面白いのに、あれカワイイ、これカワイイ、とか仲間内のコミュニケーションで写真が成立していて、変なことやると批判されたり、無視とかされたりね。

    ービーツギャラリーさんは結構ハードにやっているイメージですよね


    僕もね、カワイイーとかいって写真やりたいんですよ(笑)
    でもやっぱり僕にとって骨太がカッコいいんですよ、カワイイにアンチしているんじゃなくてね。カワイイも骨太もあっていいんですよ。
    でもみんなが同じ方向を向くとちょっと寒いなって思う

    そういうのって難しいところで、展示とかでも仲良くしたいんだけど、
    仲良くしすぎると意見とか思っている事が言いにくいじゃないですか。
    それはそれでつまらないと思うんですよ。仲良しだけじゃ駄目だって思いますね。

    ー最後に、若い写真を撮る人たちへメッセージをお願いします

    世の中が不安な事とか、暗いニュースとか多くて、ダークじゃないですか。
    その中で友達と仲良く共有するような部分が写真にはあって、それがコミュニケーションとして成立してるのも良いけれども、やっぱり他と違う自分も表してほしいですよね。
    違うっていうことがおもしろいっていうか、いいんだっていう。
    部分的にでも違うってことが写真で出ていけば、おもしろいんじゃないですか。

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    BEATS GALLERY代表。作家としても活動中。

    文:中澤 有基 


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